安全配慮義務とは?
労働契約法第5条は、「使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする。」と使用者の安全配慮義務を定めています。つまり、事業主は労働者の生命、健康を守るべき義務を持っているのです。
労働災害のうち事業主の安全配慮義務違反が認められるものに対しては、事業主に対して損害賠償の請求が可能です。
安全配慮義務の具体的内容は、作業現場や作業環境によって内容は異なります。
例えば、転落事故の可能性がある作業現場における安全配慮義務では、
1.作業床や手すりを設置しているかどうか
2.安全ベルトの支給や転落防止用ネットを設置しているかどうか
3.ヘルメットや安全靴を支給しているかどうか
4.安全に対する教育を実施しているかどうか、またその内容はどうか
5.不安全行為に対する注意はどうしているか
6.日常の健康管理はどうしているか、など
このような、本来であれば事業主が対策をしていなければならない、安全配慮義務の内容が遵守されていたかどうか、事故が発生した場面において検討しなければなりません。
しかし、安全配慮義務について詳しく知っている従業員はほとんどおらず、労働災害に詳しい弁護士でなければ、適切な解決に導くことは難しいと言えます。
もし、労働災害に遭ってしまい、お悩みになられている方がいらっしゃいましたら、労働災害についての専門家である弁護士にご相談されることをお勧めします。
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